それ、今言う必要ある?
それ、今言う必要ある?
――そう言葉にしたわけじゃない。
ただ、心の中で一瞬だけ浮かんだ。
言われた内容が、特別きつい言葉だったわけじゃない。
まだ話が終わっていないとき。
頭の中で、次にやることを整理している途中。
ようやく集中しかけた、その瞬間。
その一言で、考えていた流れが、ふっと途切れてしまう。
職場では、正しいことや効率の良さが優先される。
だから、タイミングの違和感は、気にしないものとして扱われがちだ。
返事はできる。
表情も崩さない。
仕事としては問題ない。
それでも、「今じゃなかったな」という感覚だけが、あとに残る。
それを言葉にできず、
自分が神経質なだけかもしれない、と引き取ってしまうこともある。
でもそれは、弱いからでも、気にしすぎでもない。
タイミングを大事にしている
というだけのことだ。
今日は、その感覚があったこと自体を、なかったことにしなくていい。
こういう感覚は、その場では終わったつもりでも、
あとからふと戻ってくることがある。
その場では流したのに、後から引っかかる一言みたいに。


