今の、見た?:当事者じゃないのに隣テーブルの空気で胃が削れる現象

胃がキリキリ 観測ログ

たぶん あなたも見たことがある
自分のテーブルは平和なのに
となりの会社飲み会だけ ものすごい圧がかかっている夜

※ 参加してないのに 胃だけ二次会フル参加になるやつ
📎 編集部

本日の観測テーマは となりテーブル経由で突然始まる
「会社の話 聞きたくない時間に限って会社の話だけ聞こえる現象」

※編集部も何度か巻き込まれてきたので 胃の気持ちはよく分かります
SCENE / 今の、見た?となりの会社の飲み会に胃だけ参加する世界

夜の居酒屋

こっちは友だちと 軽く近況報告しながら唐揚げをつついていた

ふと となりのテーブルを見ると
明らかに「会社の飲み会です」という感じのスーツ集団

グラスがいくつも並んでいて
真ん中あたりに 上司らしき人
その正面に 部下らしき人が座っていた

最初は まあまあ普通のテンションだった
「この前のプロジェクトさ」とか
「〇〇さん ほんと助かって」とか

そこまでは ただの会社トーク

でも 途中から空気が変わった
上司っぽい人の声が 少しだけ低くなって
部下っぽい人の笑い声が 一気に減った

「あれ ここの詰め 足りてなかったよね」みたいなフレーズが聞こえる
声量は普通なのに 言葉だけやたら重い

もちろん こっちはその会社と一切関係ない
ただ同じ店で 唐揚げを食べているだけ

でも なぜか胃だけが当事者側に座り始める
さっきまでおいしかった唐揚げの味が
ちょっとだけ遠くなる

これね 何回か同じパターンを見てきているから 本当に分かる
自分のテーブルは平和なのに
となりの反省会だけ 胃の高さに直撃してくるやつ

アヒル

せめて そういう話だけ 個室でやってくれ うちの胃が残業になる

赤ちゃん

からあげの味 なくなるから やめて でもからあげは たべる

となりの会社の評価面談に 胃だけ派遣されるシステム 早めに契約解除したい

📎 編集部

分かる ほんと分かる
となりの会社の空気にまで 共感しにいかなくていいのに
こっちの自律神経だけ 先に仕事を始める

※編集部も となりの会社の出来事を三日は覚えているタイプです

観測ログ
当事者は 会社の話として処理している
こっちは ただの居酒屋の客として座っている
それなのに 胃だけは なぜか同じ会議に出席している

一緒に働いてもいない人の声色で 胃が細くなる夜
何も言ってないし 何も聞かなかった顔をしているのに
空気だけ まるっとダウンロードしてしまう観測者たち

── 編集部メモ
  • となりの会社の空気にまで 責任を感じなくていい
  • 胃が勝手に同席しただけなので あなたは悪くない
  • それでも覚えてしまうのが 観測者という生き物
アヒル 「となりの会社の議事録を 胃に保存するの やめてください」
棒人間 「でも人間観察としては わりと最高の現場でもあります」
赤ちゃん 「おさけのこえ こわい でもポテトは もっとほしい」

次号予告

「」
……

編集部:こうご期待

── 編集部あとがき

居酒屋で となりの会社の空気にだけ巻き込まれる夜
あれ ほんとに胃だけ疲れる
でも ちゃんと帰り道に忘れられないあたり
人のあいだで生きている証拠なのかもしれない


「自分の飲み会だけで 胃を使い切ってください」
「でも そういう夜の観測ログって なぜか一番覚えている」
「こんどは しずかなのみかい いこうね」