オシエタガリン

コビト誌のコビトたち
Moyamoya Report

聞いてもいないのに説明が始まる

No.07|小人【オシエタガリン】

ちょっと聞いただけだった

あるいは、まだ聞くかどうかも決めていなかった
ただ一言、入口みたいな言葉を置いただけだった

「これってさ…」

するとすぐに、説明が始まる
しかも短く終わらない

「あ、それね!」

ここまではまだいい。
でもそのあと、話がどんどん広がっていく

結論だけ知りたかった
軽く確認したかっただけだった
まだ考え中だったのかもしれない

なのに気づくと、こちらはもう“聞く側”に回っている

教えてくれている。
たぶん親切。
たぶん悪気もない

それでも、ちょっと疲れる

欲しかったのは長い解説ではなく、
ほんの少しの返事だった

聞かれる前から答えが広がる
そこにいるのが、小人【オシエタガリン】

人を責める前に、
説明がふくらみやすい仕組みを見てみる

ちびオシエタガリン
人のせいにしません だいたい仕組みです 理由があります

Punchline

オシエタガリンは、
聞かれる前から答えを広げてしまう小人

善意はある。けれど、量が少し多い

今回の小人:オシエタガリン

オシエタガリンは、知っていることに反応が早い
少しでも説明できそうな入口を見つけると、前に出る
答えが間違っているとは限らない。むしろ正しいことも多い
ただし、相手が欲しい量より少し多くなりやすい

小人オシエタガリン
No.07 会話系 出現:雑談・疑問・確認前
小人【オシエタガリン】
生息地:会話の入口/ちょい聞き/雑談の途中
主食:「これってさ…」「ちなみに」「どういうこと?」
得意技:聞かれた量より少し多めに教える

教えている内容より、こちらのペースを飛び越えてくる感じがしんどい

何が起きているか

説明を始めるオシエタガリン

オシエタガリンでしんどいのは、無知を押しつけられることではなく、
まだ聞くか決めていないのに、説明が始まることにある

  • 軽い確認のつもりが本編に入る
  • 一言で足りるところが段階説明になる
  • こちらの反応を待つ前に次へ進む
  • まだ返事していないのに、次の説明に進む

欲しかったのは、結論だけかもしれない
あるいは、まだ整理中で、答えすら求めていなかったのかもしれない

けれどオシエタガリンは、入口を見つけると動き出す
途中で止めにくくなって、そのまま聞く側に回る
その分、あとでどっと疲れる

勢いよく説明するオシエタガリン

苦しいのは、教えられたことより、聞く予定のない講義が始まること

ちびオシエタガリン2

オシエタガリンが出る瞬間

オシエタガリン4コマ

オシエタガリンは、悪意だけで動く小人ではない
多くの場合は、知っていることと善意がすぐにつながっている

その場で起きていること

  1. 相手が何かを口にする
  2. 「それは自分が知っている話だ」と反応する
  3. 話せるうちに話したくなる
  4. 相手の必要量を測る前に説明が走る
  5. どこで区切るか決めないから長々続く

オシエタガリンの心の声:
「今ここで教えた方が親切かも」

ここで起きているのは、押しつけというより、
知っていることと役に立ちたい気持ちの直結である
答えがある。言える。だから出す
この流れが早いと、相手のペース確認が抜けやすい

なぜ長くなりやすいのか

  • 知っていることを言い切るまで止めない
  • 途中で切るより最後まで説明しようとする
  • 誤解されたくなくて補足が増える
  • 親切のつもりで量が増える

説明は、知識だけではなく、誠実さや善意の表現にもなる
そのため、短く終えるより、ちゃんと伝える方へ流れやすい
その結果、聞かれた量より話す量が多くなる

オシエタガリンは、教えることが好きというより、知っていることを空白のまま置いておけない

それでも「教えてくれるだけいい」

その見方もある。
実際、何も返ってこないより助かる場面はある
知っている人が教えてくれること自体は、ありがたい

その通りである
ただ現実では、役立つ説明と、今ほしい量は一致しないことがある

  • 今は結論だけで足りる
  • まだ質問の段階に入っていない
  • 考えを整理したいだけのときもある
  • 会話のテンポを保ちたい場面もある

だからオシエタガリンは、間違っているから疲れるのではない
会話のタイミングと量がずれるから疲れる
そこに、ややこしさがある

相手がオシエタガリンのとき

効きやすいのは、全部受け止めることより、
最初に欲しい量を置くこと

伝え方を変える

  • 量を先に言う:「一言だけでお願い」で範囲を置く
  • 結論を先にもらう:「ざっくり結論だけ知りたい」で絞る
  • 今は聞かないを置く:「続きはあとで聞くね」で区切る
  • 途中で区切る:と言って話を切る

区切りテンプレ

①「ざっくり一言だとどういう感じ?」

②「今は結論だけもらえると助かる」

③「続きは必要になったら聞くね」

ここで大切なのは、長さを責めることではない
受け取れる量を先に置くと、会話がかなり軽くなる

説明を全部さばくより、会話の入口を整える

あなたはどこでしんどくなる?

同じオシエタガリンでも、しんどくなる場所は少しずつ違う
いちばん近いものを選ぶ

  • ① まだ聞くか決めていないのに説明が始まると、その時点で身構えてしまう → 先回り圧型
  • ② 一言で足りるところから説明が広がると、聞きながらだんだん消耗していく → 長さ消耗型
  • ③ 区切りたいのに止めにくくて、そのまま最後まで聞く流れになりやすい → 抜けにくさ型

どこで苦しくなるかが分かると、会話の入口を整えやすくなる

自分がオシエタガリンのとき

自分の中にもオシエタガリンはいる
知っている話題が出ると、少し前に出たくなる
役に立てそうだと思うと、なおさら話したくなる
これは珍しいことではない

「伝えたいことと、相手が今ほしい量は別」

気づけたら、次の三つが効きやすい

  1. 話す前に「今、結論だけでいい?」と聞く
  2. 一段目だけ話して反応を見る
  3. 補足は求められてから足す

教えられることは強みである
そこに相手のペースがのると、会話はかなり軽くなる

ちびオシエタガリン

境界線

仕組みを知ることは大切
ただし、毎回こちらの時間や集中が削られるなら、運用を変える必要がある

  • 毎回会話が長引く
  • 結論にたどり着く前に疲れる
  • 断っても説明が続く
  • 仕事や作業の流れが止まる

こうなったら、気合いで聞き切ろうとしない
聞く場面を分ける、結論先にしてもらう、必要なら文字で残してもらう
関係より運用を整える

まとめ

聞いてもいないのに説明が始まる
そこにいるのは、悪意より先に、
聞かれる前に説明を始めて、そのまま広げる小人【オシエタガリン】

対処は、言い負かすことより、
最初に欲しい量を置いて会話を区切ること
正しさとタイミングを分けて見ると、モヤモヤはかなり整理しやすくなる

オシエタガリン対策チェック

  • 最初に欲しい量を言う
  • 結論だけを先にもらう
  • 途中で「そこまでで大丈夫」と締める
  • 補足は必要になってから聞く
  • 繰り返すなら会話の運用を変える

今日の小人(ミニ図鑑)

小人:オシエタガリン

種類:説明前のめり型

出現:雑談/疑問/確認前

口ぐせ:「あ、それね!」

聞かれる前から、答えが広がる
それがオシエタガリン

ちびオシエタガリン ちびオシエタガリン2 ちびドタキャーン ちびハコワ

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オシエタガリンは、聞かれる前から答えを広げてしまう小人
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